世界の小動物臨床では、日常生活または入院中での①行動観察や②モニタリングのために、ウェアラブルデバイスが活用されており、獣医師やオーナーが知り得ない「ペットだけで過ごす時間」を詳細に把握するシステムが整備されつつある。これにより、診療業務にて、オーナーの証言に加えて、ペット自らの訴え(オーナーの主訴と合致しない場合がある)をデータとして読み取るデジタル獣医療が発展するのではないかと期待する専門家も増えている。
そのような背景の中、マサチューセッツに拠点を置くPetPace社は、更なるデジタル獣医療の進化を目指して、BIORESPONSE™システムをリリースした。同ツールは、スマートフォンと連動したウェアラブルデバイスをペットに装着することによって、脈拍、呼吸数、血圧などの変化を追跡し、発作、掻痒、跛行の有無をチェックできる数値を算出することが可能であり、アラーム機能で投薬のタイミングも教えてくれる。
上記のことから、誰も(オーナーも獣医師も)気が付けずにペットだけが苦しんでいる恐れのある臨床症状を可視化する手法が確立され始めていると言えるのではないだろうか。
参考ページ:
petpace.com/petpace-releases-revolutionary-bioresponse-system/