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大規模症例データベースVetCompassが明らかにしたラブラドールが抱えやすい病気TOP10

投稿者:武井 昭紘

ラブラドール・レトリーバー(ラブラドール)。穏かな性格で、友好的にヒトと接してくれるカナダ原産の大型犬だ。このように聞くと、非常に人気があるように感じるのだが、近年イギリスでは、飼育頭数が減少傾向にあるという。果たして、その原因とは何であろうか。それを明らかにすることは、彼らの抱えている問題を浮き彫りにし、彼らを飼育する世帯全体の福祉を向上する(ラブラドールを飼育しやすい環境を整備する)キッカケになるものと思われれる。

 

そのような背景の中、王立獣医科大学は、大規模な症例データベースVetCompassに登録された33000匹以上にも昇るラブラドールの診療記録を解析し、彼らが抱えやすい病気TOP10を明らかにした。なお、詳細は以下の通りである。

◆ラブラドールが抱えやすい病気TOP10◆
1.耳における感染症
2.肥満・過体重
3.関節炎
4.跛行
5.歯科疾患
6.脂肪組織のしこり
7.嘔吐
8.下痢
9.結膜炎
10.皮膚のしこり

 

これに加えて、同大学は、最も一般的な死因2つを公開している。
それは、関節疾患と悪性腫瘍である。

ある研究では、肥満・過体重の犬は、そうではない犬と比べて2.3倍、変性性関節症を患いやすいと言われている。ラブラドールは肥満・過体重になりやく、関節炎を起こしやすい。そして、その関節疾患は死因になっている。つまり、徹底した体重管理が、彼らを「健康的に」飼育するカギなのだと言えるのではないだろうか。よって、今後、ラブラドールの適正体重と、それを維持するポイントについて広く啓蒙する活動やイベントが多く計画されていくことに期待している。

本研究の対象になったラブラドールたちは、平均寿命が12歳で、雄は平均35kg、雌は平均30kgだったとのことです。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/Media/Default/VetCompass/201005%20Labrador%20infographic.pdf


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