2021年1月、新型コロナウイルスのパンデミックで世界が混乱する中、香港政府がある決断を示した。それは、ハムスターなどの小動物2000匹の処分と輸入の禁止である。つまり、国外から輸入されてきた彼らが感染源だとして、その命を奪うことが「終息」の鍵になってしまったのだ。これを受けて巻き起こる反発（動物愛護の活動）と署名運動。2021年の年明けは、ハムスターたちの運命がパンデミックによって翻弄される結果となったのである。
あれから約2年。
新型コロナウイルスは、未だに世界に蔓延している。しかし、人々の捉え方が変わった。ワクチンも開発され、徹底的に発生を抑え込むというよりも、いわゆる「風邪」やインフルエンザと同等の扱いへと移行し始めているのだ。そして、その変化が同政府を動かした。ハムスターの輸入再開。新型コロナウイルスの検査が陰性であった個体の販売が認められるようになるという。
パンデミックを乗り越えて、以前の活気を取り戻すことは喜ばしいと思う。だが、ハムスターの輸入再開には、彼らの命が懸かっている。再び、命が翻弄されることがないように願わずにはいられない。果たして、彼らの未来は明るいものなのか。今後の動向に注視したい。
2023年1月中旬から輸入を再開する予定だとのことです。
参考ページ：
https://mrcvs.co.uk/en/news/22161/Hong-Kong-set-to-end-ban-on-hamster-imports
