品種もさることながら、体格や個性も多様性に富んでいるペットを診察対象にしている小動物臨床では、①微量のサンプルで②短時間に検査を進めていくことが望ましく、③操作が簡便、且つ、④投資額が最少限に抑えられる設備も揃えば、業務効率は格段にアップすることが期待できる。つまり、複数の動物種に対応した小型の検査機器が開発されていけば、動物病院スタッフ、オーナー、ペットの三者にとって、理想的である。
そのような背景の中、カリフォルニアを始めとする世界各地に拠点を構えるAbaxis社は、片手で持てる血液検査装置i-STAT® Alinity v Handheld Analyzerをリリースしている。なお、同製品は、2~3滴(約100μL)の血液でpH、ガス濃度、細胞成分、生化学を解析できる上に、所要時間は数分、エキゾチックアニマル(ウサギ、ハムスターなど)にも使用可能といった高い利便性を誇る。
将来的に、上記のi-STAT® Alinity v Handheld Analyzerを一例とした万能型ハンディ検査機器が広く普及して、院内外を問わず、救われる命(諸般の事情により動物病院を訪れることが難しいペットを含む)が眼を見張るほどに増えていくことを願っている。
参考ページ:
https://www.abaxis.com/veterinary/products/alinityv