正月太り。それは、年末年始にヒトが直面する体重増加という問題である。仕事は休みになり、多くの店舗が閉まるこの時期に「食べることだけが楽しみ」になるヒトは少なくないだろう。そこで、疑問が浮かぶ。こういった性質を持つ現代人が飼育しているペットには、正月太りのような現象が起きるのだろうか。
冒頭のような背景の中、イギリスのチャリティ団体Guide Dogsは、犬のオーナー2000名以上を対象にして、正月太りならぬ「クリスマス太り」の実態調査を行った。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆犬のクリスマス太り◆
・3分の1のオーナーが犬にクリスマスの時期だけの追加のオヤツを与えていた
・4分の1のオーナーがクリスマスの時期に愛犬の食餌量が増えていると回答した
・6分の1のオーナーはクリスマスの時期に愛犬は普段のフードを食べないと回答した
・4分の1のオーナーはクリスマスの時期になると犬の散歩をする時間が減ると回答した
・約4分の1(24%)のオーナーは愛犬の体型評価をする方法を知りたがっている
・約3分の1(29%)のオーナーが愛犬の体型維持をする方法を知りたがっている
上記のことから、イギリスで飼育されている犬たちはクリスマス太りの脅威に曝されていることが窺える。その数は、実に270万匹と推定されている。肥満は万病の素と考えられている現在において、これは由々しき事態である。よって、年末年始が過ぎた今、犬のオーナーにおかれては彼らを動物病院に連れて行き、そして、臨床獣医師におかれては診察をする犬の身体検査を意識的に強化し、彼らのクリスマス太りや正月太りに充分な警戒をして頂けると幸いである。
参考ページ:
https://mrcvs.co.uk/en/news/22151/Fifth-of-owners-worry-dog-has-gained-Christmas-weight