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ダックスフンドの椎間板に起きる石灰化をX線検査とCT検査で比較した研究

投稿者:武井 昭紘

カリフォルニア大学らの研究によると、四肢の長さを短くするFGF4遺伝子を有する犬の椎間板は石灰化の進行が早く、ヘルニアを発症する年齢が低くなると報告されており、発症リスク自体も非常に高いとが知られている。そのため、椎間板の石灰化を早期に発見することは、将来抱えるかも知れない病気(椎間板ヘルニア)への備えをする上で大変に重要だと考えられるのだ。では如何にして、その石灰化を検出するのか。多くの動物病院において標準的な手法であるX線検査か、一部の動物病院でのみ実施可能なCTやMRI検査か。無論、麻酔が不要で安価なX線検査で済むのであれば素晴らしいのだが、双方の検出精度を比較してベストを知っておくことも大切である。

冒頭のような背景の中、ケンブリッジ大学および動物病院らは、椎間板ヘルニアを好発するダックスフンドの脊椎を撮影した①X線と②CT画像を用いて、石灰化した椎間板の数を数える研究を行った。なお、同研究では、臨床上健康な個体13匹が対象となっており、彼らの画像を異なる臨床経験を持つ3名の獣医師それぞれが診る形式が採用されている。すると、①で検出された石灰化は42ヶ所、②では146ヶ所と両者に大きな差が認められたとのことである。一方で、3名の指摘した石灰化の数はほぼ完全に一致したという。

上記のことから、犬の椎間板に生じる石灰化の検出はX線検査よりもCT検査で行うことが望ましいと考えられる。よって、繁殖を念頭に置いたスクリーニング検査、椎間板ヘルニアに主眼を置いた健康診断、そして当該疾患を疑った精査ではCT検査(あるいはMRI検査)を検討することをお薦めする。

同一個体のX線画像とCT画像は読影段階で特定できないようにして研究を進めたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37006916/


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