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コロナ禍の病院実習をデジタル技術で実現するアプリ

投稿者:武井 昭紘

世界的に流行した新型コロナウイルスは、ソーシャルディスタンスに代表されるように、ヒトとヒトの距離を離す病原体だと言われる。そして、その力(ちから)は動物医療業界と獣医学部生との距離をも離してしまったようで、学生らが想うように病院実習が行えない現状を作ってしまったという。

そこで、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)およびサリー大学は、バーチャルの世界で臨床経験を積む(病院実習を行う)アプリ、VetCompass Virtual Vet Clinicをリリースした。なお、同アプリは、20000例を超える犬の診療データを基に構築された、一次診療施設における典型的なシナリオを提供するシステムになっているとのことだ。

アプリが提示するシナリオへの対応を計画した上で実行し、その結果を確認して改善点を模索する。これによって、学生が能動的に学習することを奨励する。RVCは、このように述べる。果たして、VetCompass Virtual Vet Clinicは、ニューノーマルによって変貌した病院実習の現状を打破する起爆剤となるか。そして、アプリで経験を積んだ学生と動物病院(動物医療業界)を、コロナに負けず再び結び付ける効果を発揮するか。今後の動向に注視したい。

現在は犬のみに対応していますが、猫や他の動物種にも対応したアプリを開発する予定だとのことです。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/vetcompass/news/royal-veterinary-college-enable-students-to-learn-from-virtual-veterinary-experiences-in-a-new-phone-app


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