ニュース

非侵襲的フィラリア検査~7万ドルの助成金を受け取った新しいフィラリア検査の開発~

投稿者:武井 昭紘

対象の犬から血液を採取して、試薬とともにキットに流す。約5分で結果が分かる。これは、フィラリアに感染しているかいないかを判定できる簡便な検査だ。しかし、アメリカはアラバマ州に位置するオーバーン大学は、血液の採取を「侵襲的」と捉え、5分を長いと感じたようで、非侵襲的かつ「より」簡便なフィラリア検査を開発した。それは何と、犬の呼気を使用したものだ。フィラリアに感染した犬と、していない犬の呼気に含まれる成分の違いを探知するシステムらしい。

「この検査を10億ドル(約1099億円)とも言われるフィラリア検査市場に投入するには課題がある」と、大学は述べる。そこで、その課題である信頼性(精度)を検証するべく、研究を支援する団体から70000ドル(約770万円)の助成金を受け取ったとのことだ。同検査のシステムが、品種、フード、その他のバックグラウンドの影響を受けるかを調べるという。

採血を嫌がる犬は、どこの動物病院にも一定数居るだろう。彼らにストレスを与えることなく、フィラリア検査を終わらせるとするならば、今回紹介した「非侵襲的フィラリア検査」は理想的な形であると言える。しかも、一瞬(5分より短い時間)で結果が出る利便性の高さ。持って来いである。果たして、同検査の精度は如何ほどか。大きなトラブルや問題が無く商業化までに至ることを願っている。

呼気を用いたフィラリア検査は、警察が使用しているアルコール探知器をイメージして頂けると分かりやすいかも知れません。

 

参考ページ:

https://cws.auburn.edu/ovpr/Announcement/Details/533


コメントする