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イギリス国内の獣医師の精神面を支援するために実施されているオンライン調査

投稿者:武井 昭紘

自分自身の性格・個性に合った職場で働けている獣医師にとっては、全くと言って良いほどに想像に及ばないことだと思うが、職場の人間関係や労働環境に馴染めず精神的および肉体的に疲弊していく獣医師が多く存在することが、世界各地の動物医療業界において、「大きな損失」として問題視されている。そのため、海外では、獣医師の精神衛生を考えたイベントやサポートを行う活動が非常に盛んで、本サイトでも、ケンブリッジ大学のWellVet Weekend 2018を紹介させて頂いた。

そこで、今回も、獣医師の「心の健康」を願ったイギリスの動きについて述べたいと思う。

現在、マンチェスター大学は、英国内で、あらゆる職種に就く獣医師を対象にオンライン調査を実施している。なお、同大学によると、アンケートの回答時間は10分程度で、業務に関連したプレッシャーが如何にして獣医師の精神面を蝕むかについて解析をし、支援方法を検討していくとのことである。

上記のことから、マンチェスター大学とケンブリッジ大学の調査・活動をモデルにして、日本でも、動物の命を助ける使命を第一としながらも事業継続のために利益を追求しなければならない厳しさを有する獣医療に従事するスタッフの精神的なサポートをする手法を模索していくことは、大変に重要であると思われる。

健康的な生活を送る獣医師・動物看護師が、病気に罹ったペットの命を救う動物医療を担う。この構図が、理想的な小動物臨床の姿なのではないでしょうか。

 

参考ページ:

https://mbs.az1.qualtrics.com/jfe/form/SV_eaCE5a8zaRMeHK5


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