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ストリート・ドッグの保護活動兼ね備えた受刑者の再犯防止プログラム

投稿者:武井 昭紘

法に抵触したり、罪を犯すヒトの一部は有罪となり、刑務所での暮らしを経験することがあるのだが、刑期を終えれば、同じ過ちを繰り返さないという保証は、当の本人でも分からない程に、様々な要因が関与するため、再犯防止プログラムは非常に重要であるとされている。その中でも、再犯リスクの一つに挙げられる精神疾患などの各種「障害」は、医療が仲介に入って治療を行う必要もあり、人々の心を癒すアニマルセラピーが注目を浴びている。

そこで、アルゼンチンの連邦刑務所は、ある処遇の犬を選択的に採用して、アニマルセラピーによる再犯防止プログラムを実践している。なお、同プログラムは、飼い主が居ないストリート・ドッグに参加してもらい、①動物の保護活動と②障害を持つヒトのリハビリ、双方を兼ねて、再犯率の低下を目指すものである。

上記のことから、世界的に減少する兆しの無い保護対象動物を制限なく保護し続けていくためには、社会での「役割を与える」ことが大変有効であると考えられる。よって、殺処分ゼロを目標に掲げる自治体や団体は、「どんな役割を用意できるか」について早急、且つ、積極的に、アイデアを持ち寄ることが望ましいのかも知れない。

プログラムのために保護された犬の診察および予防を獣医師が担当すれば、地域に根差した安定的な感染症対策を講じることが可能となり、One Healthの実現も期待できると思います。

 

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30209419


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