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子牛増産へ京都府が対策本腰 TPP見据え反転狙う

投稿者:AsaT

京都府は本年度から、妊娠しにくくなった雌牛を引き取り、獣医師による診療や治療を行い繁殖能力の回復を図る制度と、乳牛と和牛の交雑種に和牛の受精卵の移植をし、子牛を生ませる試みを始めたことがわかった。

府内の子牛生産数は2015年度は656頭で、30年前の半数以下に落ち込んでいる。畜産農家の高齢化やTPPでの関税引き下げ、外国産の安い牛肉が今後さらに出回ることが考えられるため、京都府は畜産農家への支援を行なう。

雌牛は年に1頭の出産が望ましいとされ、種付けしても受胎しない繁殖能力が落ちた牛は農家の経営を圧迫する。そこで、京丹後市の碇高原牧場で飼育し、回復能力が回復すれば種付けをして農家に返す。

また、同牧場で乳の出が良い交雑種に、和牛の受精卵を移植して子牛を産ませるため、20頭の飼育を開始。質の良い受精卵で良い子牛を生ませ、交雑種が得意とする多く出る乳で大きく育て、生後3~4ヶ月で繁殖農家に引き渡す。親となる雌牛が増えれば、多くの子牛を育てられるため農家にとっては大きなメリットとなる。

飼育する交雑種は今秋にも妊娠可能な月齢を迎える。府畜産課は「和牛より『安産型』で、受精卵を二つ移植して双子を育てることも可能」と生産性の向上にも期待を寄せる。


参照元リンク

<京都新聞 7月24日(日)9時57分配信>

京都府が子牛の増産に向けて飼育を始めた交雑種の雌牛(京丹後市・碇高原牧場)=府提供

京都府が子牛の増産に向けて飼育を始めた交雑種の雌牛(京丹後市・碇高原牧場)=府提供


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