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イギリス獣医師会が提唱する子犬の購入先として選んではいけないブリーダーが分かる6つの質問

投稿者:武井 昭紘

先日、英国の王立動物虐待防止協会(Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals、RSPCA)は、ここ十年間において、パピー工場の数は実に5倍近くに激増しており、不適切かつ不衛生な環境で飼育された無数の子犬たちが、悪徳ブリーダーの手によって、「商品」として一般家庭に流れている疑いが濃厚であるとの見解を発表した—–。

 

ここに、動物福祉の向上を目指す上での大きな問題点があると懸念を示したのは、イギリス獣医師会(British Veterinary Association、BVA)だ。

なお、BVAによると、パピー工場で育った犬には健康面および行動面におけるトラブルが起きやすく、それを眼前にしたオーナーが計り知れないストレスを抱える可能性があるとして、子犬の購入を最終的に決断する前に、以下に示す6つの質問をブリーダーに投げ掛けることを、同会ホームページにて情報発信したとのことである。そして、BVAは、いずれかの質問に「いいえ」と答える、ないしは、明確な回答ができないブリーダーからは子犬を購入しないようにと、「切なるお願い」とも捉えられる注意喚起も併せて行っている。

 

◆子犬の購入先として選んではいけないブリーダーが分かる6つの質問◆
①あなたが繁殖した子犬ですか?
②飼育環境を衛生的に保つための躾と社会化の訓練を子犬に行いましたか?
③子犬の両親は遺伝性疾患に関するスクリーニング検査をしてますか?
④この子犬は1回目のワクチンとマイクロチップの装着が済んでいますか?
⑤子犬とその両親は健康ですか?
⑥子犬は定期駆虫をされていますか?

 

テレビ番組やYAHOO!ニュースを見ていると、おそらくは、いや、間違いなく、日本にもパピー工場はあると思われる。つまり、今回紹介したBVAの訴えは、対岸の火事ではないということだ。よって、「工場」で不遇を味わう犬、加えて、彼らの背景にある闇(パピー工場)に悲しむオーナーを1匹でも、一人でも減らすために、列挙した質問をブリーダーへと率直にぶつけるペットオーナー候補者が日本でも増えていくことを期待している。

同会が提唱する6つの質問に合わせるかのように、ツイッター上には、#buyapuppysafelyというハッシュタグを添えて、子犬とオーナーの幸せを願った投稿がアップされておりますので、是非、ご覧頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

twitter.com/BritishVets/status/1157652606279458817


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