ペットが長寿になっている要因は動物医療の発達のほかに、生活環境やフードの質・栄養価が良くなったことにある。しかし、ペットも高齢になると病気や老化で身体が動かなくなる。そんな歩行困難となった動物専用の義肢を作る人がいる。
記事によると、歩行困難になったペットたちへ歩行補助の装具を作成しているのは、日本初の動物専門の義肢装具士の島田旭緒(あきお)さん。
じん帯を切って後ろ足がつけず、跳ねるように歩いていた犬に、金具で横の動きを抑制させながら、足がまっすぐに伸びて脱臼するのを防ぐストッパーを付けた装具を作成した。ほかにも、事故で右前足を切断した犬には、飼い主が上に吊り上げるように補助する装具を作り、一緒に散歩できるようにしたという。
依頼は獣医師から受けて装具作りが始まる。島田さんが動物専門の義肢装具士になった理由は、祖父の存在がある。祖父は義眼でプレス機で手を挟んだことで指が無かったため、義肢装具学校に興味があったそうだ。
当初は祖父のように身体に障害のある人のために、人間の義肢を作る専門学校に通い始めたが、課題に取り組む中で動物の義肢に関する論文が無いことに気づいた。アメリカにも論文が無く、「人も動物も障害を持つ苦しみは同じはず。誰も作っていないなら自分が作ろう。」と考えたのが始まりだったそう。
人間の義肢装具会社を経て、日本初の動物専門の義肢装具会社を10年前に設立。しかし、前例のない中での作業は前途多難で、批判する人もいたという。
ある獣医師からの一言が大きな転機になった。「動物って口では言えないので、気持ちを汲み取って装具をつくっていきなさいと言ってもらったことがあります。もっと(動物を)観察しないといけないんだなって思いました」。
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<11/10(金) 14:00配信 AbemaTIMES>