日本獣医師会の調査では、約9割の動物病院が往診診療を行っているそうだ。飼い主が高齢の場合や車の移動が長距離となる地域では、往診診療のニーズが高くなっている。
記事によると、長野県では珍しい往診専門動物病院の「たけふじ動物病院」(長野県諏訪市)が、もうすぐ開業1年を迎える。院長の竹藤健太さん(35)がすべてを1人で行い、診察に必要な機材を車に積み、日々奮闘。「思った以上にニーズがあり、やりがいがある。」と話している。
佐藤さんは埼玉県出身で、獣医学部を卒業後に千葉県の企業などに勤めた後、妻の実家がある信州に移り住んだ。茅野市の動物病院に3年間勤務した後、2017年10月に往診専門動物病院を独立開業したそうだ。
往診専門に特化した理由として、ペットを飼う高齢者が増えているが、免許の返納などで通院に苦労を感じている人が少なくなく、車の移動や環境変化が苦手なペットが多いこともある。また、多くの動物病院が往診可能だが、多忙から十分に対応できない現状もあるようだ。
竹藤さんは電話やメールで診察を受け、多いときは1日4~5件の依頼をこなして90キロほど走ることもある。診察時間は午前9時~午後18時としているが、夜間に体調を崩した動物と飼い主に役立ちたいと、可能な限りの診察を受け付けている。
ペットの体だけでなく、生活環境も直接見られるのが、往診の利点。医療的な処置に加え、様々な生活上のアドバイスができる。
<2018/10/01 YOMIURI ONLINE>