下降気味だったペット飼育数がコロナ禍で増加しています。一般社団法人「ペットフーズ協会」によると、2020年に飼われた犬と猫は6万匹以上増加しています。
同協会のアンケートによると、コロナ禍で自宅待機が増え、新たにペットを迎え入れる事を検討した人は35%。そのうち実際に飼い始めたのは19%で女性が多く、種別では犬が多いことが発表されています。
増加の理由として、自宅時間が増えたことで癒しををペットに求め、10万円の給付金も購入の後押しになったと考えられます。ハムスターから犬猫にいたるまで幅広い需要があり、ペット需要が増えることで価格も上昇。コロナ禍前の1.5倍、平均10万円以上の値上げが続いています。
ペット保険「アニコムホールディングス」では、ペット保険も前年度比33%増で、新規契約者には初めてペットを飼ったという人が多くみられます。若い人はペットに癒しを求め、高齢者は子供が成人してから飼う人が多い傾向があるようです。
ペットの飼育率が増えるとともに、保健所で殺処分される犬猫も減少しています。保健所や動物愛護センターから引き取る人が増えているためです。
しかし、高まるペット需要の反面、コロナ終息後に飼育放棄が増えるのではないかと、ペット業界では懸念されています。軽い気持ちで購入したが躾が出来ずに飼育困難になったり、経済事情の悪化でペットを手放す人が出てくる可能性もあります。
また、高齢化社会での人とペットがどちらも高齢となる「老々介護」も問題になっています。
→コラム後編では「高齢化社会でのペット飼育」についてお送りします。
参照URL
<2021/02/20 JIJI.COM>
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021022000189
<2020/06/30 PETOKOTO>
https://petokoto.com/articles/278