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米研究 飼い主の存在、犬同士での遊びを後押し

投稿者:AsaT

ペットとして飼育されている犬は、飼い主がそばで犬のことを気にかけている時、より犬同士で遊ぶ傾向があることが発表された。

記事によると、ドイツの専門誌「Animal Cognition(動物の認知)」に掲載された論文の筆頭著者であるリンジー・マーカム氏(米モンマス大学)は「人が示す関心に飼い犬が応えることはよく知られているが、人に見られていることが、犬たちの行動(今回の場合は犬同士の遊び)に影響を与えることを明確に示した研究はこれまでなかった」と話す。

そこで、マーカム助教(心理学)は今回、飼育期間6か月以上の犬10組を対象に実験を行った。研究者らは「飼い主がいない場合」、「飼い主はいるが犬を無視している場合」、「飼い主が犬を気にかけ、言葉で褒めたりなでたりしている場合」の3通りの条件下で、犬たちの行動を記録。実験は7日間にわたって行われ、それぞれの条件が3回ずつ繰り返された。

実験の結果、飼い主が気にかけることで、犬の遊びが促される様子は全体的に見て取れたた。「プレイングバウ」と呼ばれる上半身を伏せておしりを高く上げる姿勢、おしりを相手に押し付ける行為、さらにはじゃれ合い、追いかけっこ、あまがみなど、その頻度と強度がいずれも高まったと、マーカム助教は話す。

研究者らはこの結果に3つの理由があると発表。1つめは、幼い子どもが自分のできることを親に見せたがるのと同様に、飼い主からの注目は犬が求めるご褒美であること。2つ目は、犬同士はじゃれ合いで絆を強めるが、時には緊張感が生まれ攻撃的になることもある。飼い主が近くにいれば、けんかに発展しても安心だと感じているのではないか。

3つめは、飼い主の存在が周囲の雰囲気をよくするきっかけとなり、愛情ホルモンのオキシトシンが放出されてポジティブな気分が高まり、それが遊びという形で表れるということも考えられるという。

この研究は、注目されるというオーディエンス効果に関し、ペットには飼い主が遊ぶ犬の社会的行動を促すという実験での初めてのものです。


参照URL

<2021/02/17 JIJI.COM>
https://www.jiji.com/jc/article?k=20210217041183a&g=afp

<2021/02/01 Springer>
https://link.springer.com/article/10.1007/s10071-021-01481-9

米研究 飼い主の存在、犬同士での遊びを後押し(PhotoAC)

 

 

 

 

 

 

 


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