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イギリスの動物病院グループが実践しているペット遺族ホットライン

投稿者:武井 昭紘

自分にとって大切な誰かを失うことは、人間やペットが生命を持つ動物である以上、避けることができないのだが、他に代わるものが無いというのも事実であり、当事者の悲しみ、絶望、落胆などの感情は、他者の想像を遥かに超えた莫大な精神的負荷となっている場合も少なくない。

その中でも、家族の一員であったペットを失った時の喪失感は「ペットロス」と呼ばれ、オーナーの日常生活に支障が出るほどの深刻な事態に陥るケース(オーナーのQOLの大幅な低下)もある。故に、ペットロスを緩和するための精神的ケアを行う組織・団体が全国的に設置されることは、動物または社会福祉の側面から重要なのだが、実現には至っていない。

そこで、イギリスで動物病院を運営するブルークロスグループは、無料のペット遺族支援ホットラインを用意しており、毎日(8:30~20:30の12時間)、電話またはメールを受け付けている。

日本の小動物臨床においても、ペットロスを経験されるオーナーは非常に多いと推察でき、ホットラインへの需要は高いと思われるため、本国でも、同システムが導入されることに期待したい。

亡くなったペットへの愛情を持ちながらも、第2、第3のペットライフへ歩み出してもらうサポートも、次世代の獣医療だと思います。

 

参考ページ:

https://www.bluecross.org.uk/pet-bereavement-and-pet-loss


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