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猫の「てんかん」に関する薬理学的研究を体系化した論文

投稿者:武井 昭紘

「てんかん」に罹患した動物は、次第に短くなる発作の間隔によって、循環器および呼吸器への負荷が増大し、生命維持に支障が出る場合がある。そのため、抗てんかん薬を用いるのだが、犬とは異なり、猫に使用する当該薬剤について議論は尽くされておらず、ゴールドスタンダードの確立には至っていない。

そこで、王立獣医科大学(イギリス)を含むヨーロッパの大学らは、過去に報告された「猫と抗てんかん薬」に関する数多くの研究を集積して、体系化を試みた。なお、今回紹介している論文では、最終的に、猫に対する①効果と②安全性に着目して、複数の抗てんかん薬をピラミッド型のランキングに表示している。

多角的な視点から一つの事象(本稿では、抗てんかん薬の有効性を意味する)を検証し続けることは非常に重要ではあるが、上記のように、あらゆる結果を「一つにまとめる」作業も大切ではないだろうか。これをキッカケに、猫の「てんかん」の治療を目的とした世界的なプロトコールが明文化されることを願っている。

将来的に、用法、用量、モニタリング法などについても体系化されることを期待しています。

将来的に、用法、用量、モニタリング法などについても体系化されることを期待しています。

 

参考ページ:

https://bmcvetres.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12917-018-1386-3


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