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イギリス国内にいる80万匹のウサギを適切な環境で飼育するための無料サービス

投稿者:武井 昭紘

ウサギは犬猫のように大きな声で鳴くことは少なく、頻繁なシャンプーやトリミングのケアも必要がなく、躾として教えることも少ないため、非常に飼いやすい小動物と言える。ただし、ウサギが「飼育しやすいペット」となるためには、ペットオーナーが適切な知識を勉強していることが条件となる。言い換えれば、知識が不足している飼育環境におかれたウサギは病気を抱えやすくなり、手間のかかって飼いづらいペットとなってしまう。そこで、イギリスに設立されて11年目を迎えるRabbit Awareness Week (RAW)は、ウサギの正しい飼育方法を啓蒙すると同時に、現在飼育されているウサギの飼育環境を把握するためのサービスを展開している。

イギリスでは、約80万匹のウサギが飼われていると推定されており、総世帯数2600万件(2013年現在)を考慮しても、人気のペットであると考えられ、今後も飼育頭数が増加していくことが容易に予想できるため、ウサギに関する知識(常識)を広めていくことが重要となっている。そのため、同団体は、6月17日~25日の約1週間の中で、ウサギのペットオーナーには無料診療サービスを、ウサギを飼い始めることを検討しているヒトには無料相談サービスを提供する予定である。また、RAWは、1週間の無料サービスに、ウサギのペットオーナーに動物病院を「敷居が高い場所」と思わずに、「身近な頼れる存在」として感じて欲しいという願いも込めている。

上記のようなサービスが日本の獣医療においても提供されることになれば、多くのウサギに適切な飼育環境が提供される社会となることが期待できる。今後、ウサギを含めたペットに関する正確な情報を普及する活動が活発になり、飼育環境を要因とした疾患が減少していくことを祈っている。

正しい知識の元にウサギが飼育されれば、過長歯、不正咬合、足底皮膚炎(潰瘍)などで苦しむ子が減ると思います。

正しい知識の元にウサギが飼育されれば、過長歯、不正咬合、足底皮膚炎(潰瘍)などで苦しむ子が減ると思います。

 

参考ページ:

http://www.rabbitawarenessweek.co.uk/what-is-raw/


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