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5月にACVOが無料で提供する検診サービス

投稿者:武井 昭紘

世界には、ヒトのために働く犬(ワーキングドッグ)が数多くいて、一般家庭で飼育されているペットと同様に、体調を崩すこともある。しかし、家庭犬と異なる点があり、ワーキングドックが仕事に支障がでる病気を抱えると、仕事から引退するだけではなく、ペットオーナーが変更(飼育環境が変わる)されることになる。そのため、慣れ親しんだペットオーナーと長く過ごして、ヒトを助ける役目を長期に渡り継続するためには、ワーキングドックの健康管理が非常に重要であると言える。

そこで、アメリカ獣医眼科専門医協会(American College of Veterinary Ophthalmologists、ACVO)は、ワーキングドックの無料検診を行っている。この検診は10年間続いており、今までにアメリカ、カナダ、プエルトリコで診察した犬は52000件以上に上るとのことである。そして、今年も5月に実施される予定であり、現在(4月1日~30日の1ヶ月)、対象となる犬を募集している。

日本においても、盲導犬、聴導犬、介助犬、救助犬、警察犬、アニマルセラピー犬など様々なワーキングドックが活動しているため、上記の無料検診サービスの需要は高いことが推測できる。仮に、ワーキングドックの各協会と獣医師会が協力することができれば、日本の需要にも応えられる大きな社会貢献となるサービスを提供できるのではないだろうか。また、大学卒業間近の獣医師候補、新卒獣医師の卒後教育などの研修も兼ねて検診サービスを実施すれば、獣医師の技術を習得するための一助にもなるかも知れない。

社会貢献をしているワーキングドックに対して、日本の獣医療ができることを考えていくことが大切かも知れません。

社会貢献をしているワーキングドックに対して、日本の獣医療ができることを考えていくことが大切かも知れません。

 

参考ページ:

https://www.acvoeyeexam.org/#about


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