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違法な罠にかかって苦しむ猫などの動物のために行われるスコットランド政府の協議

投稿者:武井 昭紘

2021年、スコットランドはエディンバラ。

ルーファスという猫が罠にかかった。その罠はキツネやウサギを捕獲をするものであった。同国では、これらの動物を捕まえるために罠を仕掛けること自体は合法なのだが、ルーファスが掛かった罠は違法なものだった。幸いにも、ケガはしていなかった。しかし、動物福祉上の問題はあるとして、物議を呼んだ。それは政府を動かし、国民に意志を問うて変革を狙うほどの勢いとなった。

 

現在、同国政府は協議をしている。その一環で、国民に意志を問うている。2019年以降、罠にかかったコンパニオンアニマルや産業動物の事故を14件も処理しているスコットランドの動物虐待防止協会(Scottish Society for the Prevention of Cruelty to Animals、Scottish SPCA)にある権限を与えるために。その権限とは、Scottish SPCAが罠に関する捜査を行い、その結果を纏め、違法な罠を押収するというものだ。日本で例えるならば、警察が持つ権限の一部をScottish SPCAに付与すると言えるだろう。

 

政府は訴える。『罠は不必要な苦痛を与える』と。『罠は無差別であり、ターゲットではない動物にも被害を与える』と。果たして、今回の協議をキカッケにして、罠にかかって苦しむ動物は減っていくのか。8月22日から10月3日までの6週間に渡る協議の結果に注視したい。

今年の初め、ウェールズでは罠の使用が法的に禁止されたそうです。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/22803/Scotland-considers-snare-ban


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