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骨肉腫が発生する犬の体の部位とその確率を簡潔に示したイラスト

投稿者:武井 昭紘

腫瘍性疾患を診断する手掛かりの一つに、発生する体の部位がある。ある特定の腫瘍は何処に発生しやすいのか。ある特定の部位に発生した場合、何の腫瘍の可能性が高いのか。それらの事項を岳で把握しているだけで、診療の効率化が期待できる。そこで、あるツイートを紹介したい。アメリカの国立がん研究所(National Cancer Institute、NCI)が公開した犬の骨肉腫に関する情報だ。

 

同研究所は、骨肉腫が発生しやすい犬の体の部位というものがあるという。具体的には、ツイートに添付されたイラストを参照願いたいが、概要は以下の通りである。

◆骨肉腫が発生しやすい犬の体の部位とその確率◆
・前腕:20.6%
・上腕:12.4%
・下腿:12.0%
・大腿:11.0%
・肋骨:8.4%
・頭部:6.5%
・椎骨:5.9%
・下顎:5.6%
・肩甲骨:3.6%
・骨盤:2.5%

 

上記のことから、犬の骨肉腫は四肢に発生する可能性が高いことが窺える。また、肋骨も腫瘍の有無をチェックする重要な場所だと言える。よって、少ない臨床経験から骨肉腫が発生しやすい場所が推定しにくいであろう新人獣医師は、NCIのツイートを参考にして頂けると有難い。また、愛犬の体調を日々心配するするオーナーにも、該当する体の部位を触ってチェックすることを薦めて頂けると幸いである。

公開されたイラストにはヒトの骨肉腫が発生しやすい場所も記されておりますので、
犬のものと比較してみて下さい。

 

参考ページ:

twitter.com/NCICompOnc/status/1682847482122760192


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