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ポーランドの広範囲で多発する猫の鳥インフルエンザ症例

投稿者:武井 昭紘

養鶏場に大きな損害を齎す鳥インフルエンザウイルスが猫に感染する例が報告されている。その感染状況の特徴は、ある特定の地区で発生すること。つまり、ウイルスが蔓延る範囲の中で流行するのだ。しかし、今回報告されたポーランドの事例は「そう」ではなかった。

猫の異常な死。神経症状や呼吸器症状を呈する猫。これらの症例がポーランド全土で確認された。同国は世界保健機構(WHO)へ報告。WHOおよび国際獣疫事務局(World Organisation for Animal Health)と協力して調査が行われたという。地理的に離れたポーランド各地で採取されたサンプルは47件(猫46件、カラカル1件)。そのうちの60%以上、実に29件が鳥インフルエンザ(H5N1)に感染していた。そして、感染症例の85%以上が死亡、または、安楽死となった。飼育環境の情報が得られた25例のうち、2例は屋外飼育、18例は屋外へのアクセス(バルコニー、テラス、裏庭)が可能な環境、5例が完全室内飼育だったとのことだ。

広範囲で多発した猫の鳥インフルエンザ感染事例はポーランド国内初。果たして、感染源・発生源は何処なのだろうか。また、鶏やヒトへ被害は起きているのだろうか。今後調査が進み、事態が終息することを願っている。

飼育環境の情報が得られた25例のうち、7例が野鳥と接触する機会があったとのことです。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/22711/Cats-test-positive-for-avian-flu-in-Poland


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