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フィラリアに感染することが犬の心血管系に与える影響を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

蚊が媒介するフィラリアは犬の心臓や肺動脈に寄生して、彼らに重大な循環器のトラブルを齎すことが知られている。そのため、定期的な検査と予防が推奨されているのだ。しかし、数値などの客観的なデータが伴わない前述の文章では恐らく、オーナーらに「その深刻度」は伝わりにくいだろう。では実際、どれ程に循環器のトラブルが起きやすいと言えるのだろうか。

冒頭のような背景の中、北米で大規模な動物病院グループを展開するバンフィールドは、同グループに来院した1歳以上の犬で、且つ、フィラリア検査陽性となった症例の診療記録(①)を、検査陰性の犬の記録(②)と比べる研究を行った。なお、同研究に参加した陽性症例には、成虫を駆除する治療が適応されている。すると、②比べて①では、右心不全のリスクが約3.6倍、左心不全のリスクが約1.8倍、心筋症のリスクが約2.8倍と有意に高くなっていることが判明したという。

上記のことから、『例え治療が成功したとしても、循環器のトラブルが起きるリスクは高い。フィラリア予防に勝る治療法は無い。』とバンフィールドは訴える。よって、獣医師および動物看護師の皆様におかれては、これらの客観的な数値を参考として、オーナーらにフィラリア予防の重要性を啓蒙して頂けると有難い。

同研究では、残念ながら剖検のデータは揃わなかったとのことです。

 

参考ページ:

https://www.dvm360.com/view/study-shows-increased-cardiovascular-risks-associated-with-canine-heartworm-infection


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