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猫の血液型とレトロウイルス感染症との関連性を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

人医療において血液型と病気の関連性が研究されており、血液型は一部の悪性腫瘍や消化器疾患と何らかの繋がりを持っているとされている。また、感染症の発生率に関与していると考えられているのだ。そこで、一つの疑問が頭に浮かんでくる。ペットの血液型は、彼らの病気に関与しているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、世界各地の大学らは、獣医学の研究所、高次診療をする動物病院、動物用の血液バンクに協力を仰ぎ、レトロウイルス(FeLV、FIV)の感染状況と血液型の両方の情報が残っている猫のデータを集積する研究を行った。すると、700匹以上の症例が集まり、以下に示す事項が明らかになったという。

◆猫の血液型とレトロウイルス感染症との関連性◆
・約88%の猫がA型、約10%がB型、約2%がAB型であった
・約17%の猫がレトロウイルスの検査で陽性となった
・血液型と感染症の間に関連性が認められなかった

 

上記のことから、猫の血液型はレトロウイルス感染症の発生率を左右していないことが窺える。よって、今後、感染症に限らず様々病気と犬猫の血液型の関連性を調べる研究が進み、その実態に応じて、血液型別の治療法や予防法が考案されていくことに期待している。

同研究では、FIVに感染している33匹の猫で遺伝子検査を実施しておりますが、それであっても血液型と感染症の間に関連性が認められなかったとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35635064/


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