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ペットの飼育と責任 コラム<後編>

投稿者:AsaT

一般社団法人ペットフーズ協会の「令和2年全国犬猫飼育実態調査」によると、2020年の犬猫の平均寿命は犬が14.29歳、猫が15.32歳とされています。獣医療の進歩やペットフードの品質向上、室内飼いが増えていることから、平均寿命が伸びていると考えられます。ペットとの時間が増えることが嬉しい反面、人とペットがどちらも高齢になる「老々介護」が問題になっています。

2013年度施行「改正動物愛護管理法」では、ペットが亡くなるまで適切に飼うことを飼い主の責務としています。しかし、ペット販売や譲渡時に、万が一の際はペットをどのようにするかの確認義務はありません。ペットを迎え入れる際に、ペットの飼育費や高齢に伴う費用まで考えている人ばかりではないのが現状です。

環境省によると、2013年に20施設あった全国の老犬ホームは2019年には138施設に増え、デイケアや訪問看護も増えています。インターネットでの相談窓口や介護サービスを仲介するところもあります。多くの飼い主が高齢のペットについて不安を抱えている事がわかります。

高齢のペットは引き取り手を探すのが難しく、今後は保健所に持ち込まれるケースも増えることが予想されます。コロナでのペットブーム後にたくさんの課題が出てくると考えられるため、動物病院では情報の提供と、相談相手として寄り添うことが求めらるのではないでしょうか。

★ペットの飼育と責任 コラム<前編>はこちら→ペットの飼育と責任 コラム<前編>


https://www.nishinippon.co.jp/item/n/516677/

<2021/03/08 西日本新聞>

ペットの飼育と責任 コラム<後編>(写真PhotoAC)

 


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