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新型コロナウイルス感染者のペットを対象にした疫学的調査

投稿者:武井 昭紘

昨年末に存在を確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、現在、世界中に混乱、恐怖、ストレス、死を容赦なく振りまいており、5月8日の時点で、感染者409万人、死者28万人という莫大な犠牲を生み出している。そして、いくらかの報道の通り、SARS-CoV-2は、ヒトのみならず、犬、猫、トラまでも巻き込んで拡大をしようとしているのだ。

そこで、カナダのオンタリオ獣医科大学は、アメリカはタフツ大学のCoVERSに追随するかのように、ペットにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する疫学的調査を行うことを発表した。なお、具体的には、同大学のツイッターアカウントによると、PCR検査で陽性となった患者またはCOVID-19を疑う症状(発熱や咳)を有する者が飼育する犬、猫、フェレットを対象にして、SARS-CoV-2を検出する検査を実施するとのことである。

上記のことから、海外の獣医科大学は、COVID-19を「ヒトの感染症」と見ているのではなく、「ヒトと動物の感染症」、つまりは、ズーノーシスであるかも知れないと考えるようになったものと思われる。よって、人手不足や保健所の過剰な負担を理由にヒトのPCR検査も満足に出来ないことは気掛かりではあるが、日本でも、近い将来、「ペットのCOVID-19」の実態を調査する研究が始まることを願っている。

所有するペットの検査結果は、オーナーに還元されるとのことです。

 

参考ツイート:

https://twitter.com/OVCPathobiology/status/1254844909569421312


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