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Street Paws Kennel Project~ホームレスの人々が家で犬と暮らすための選択肢~

投稿者:武井 昭紘

10%未満。

これは、トイレやシャワーが共用のものしかなく、且つ、相部屋(個室の場合もある)を就寝場所として提供しているイギリスのホステルのうち、犬を受け入れている施設の割合である。ちなみに、厳密に言えば異なるかも知れないが、本稿におけるホステルとは、メディアで比較的に良く耳にする「ゲストハウス」に近いイメージで良いかと思う。そして、海外では、このホステルにて寝起きするホームレスが少なくないという。つまり、確率論上、犬を飼っているホームレスの人々の約9割は、ホステルへの宿泊を断られているという計算になってしまう—–。

 

そこで、立ち上がったのが、生活困窮者に獣医療サービスを提供する団体Street Pawsだ。

なお、同団体によると、Street Paws Kennel Projectと銘打った活動にて、犬とホームレスの方々が『家』と呼べる場所でペットライフを楽しむために、英国内のホステルにケネル(犬小屋)を設置するように呼び掛けており、既に、3つの地域(マンチェスター、ノーサンバーランド、ウルヴァーハンプトン)にて計9個のケネルを設置したとのことである。

 

この発表は、2月20日、Love Your Pet Dayに行われた。
ペットを愛していることを発信する特別な日に。

果たして、Street Paws Kennel Projectは全英へと広がりを見せ、ひいては、ホームレスと生活を共にする、身寄りのない保護された犬たちの行先(選択肢)を増やすことに寄与するのか。今後の動向に注視していきたい。

このプロジェクトで設置されたケネルの維持費は、月10ポンド(約1500円)だとのことです。

 

参考ページ:

https://streetpaws.co.uk/f/street-paws-launches-sponsor-a-dog-kennel-appeal


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