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BVA Young Vet of the Year 2019~悩める若い獣医師を励ますためにイギリスで開催されるアワード~

投稿者:武井 昭紘

動物医療を志し、獣医科大学に入学した学生たちは、いずれ資格を取得して、晴れて獣医師となる。毎年のように、その姿を臨床現場で拝見すると、新人獣医師の全身から溢れる初々しさと明るい未来への期待感をヒシヒシと感じ、懐かしくも羨ましい気持ちを抱く。しかし、一方で、新たな道へと進んだ獣医師が皆、思い描いた将来像へと順調に近づけないことも知っているが故、その道の厳しさを教え、経験が浅く若いからこその「迷い」を払拭して貰えるような励ましを贈りたいとも思うのである。

そこで、日本にも導入されることを願って、イギリス獣医師会(BVA)の取り組みを紹介したい。

 

「BVA Young Vet of the Year 2019」

動物用医薬品メーカーであるZoetis社との協賛で設けられた同アワードは、学生から資格を有した獣医師へと歩を進めた臨床8年目までの先生方を対象にしており、臨床・非臨床を問わず、その活動の正当性(若い獣医師が進んでいる道の正しさ)を保証し、貢献を讃えることを目的としている。そして、最終選考に残った3名の新人獣医師は、11月に開催される獣医学カンファレンス(London Vet Show)に招待されるとともに、1000ポンド(約138万円)を獲得できるとのことである。

上記のこと、加えて、本国にも悩める若い獣医師が存在していることを考慮すると、日本にも、Young Vet of the Yearという「励まし」は必要だと考えられる。よって、将来の獣医療の発展のためにも、獣医師会と企業が手を取り合い、未来を担う獣医師の応援するアワードが設けられることに期待している。

BVA Young Vet of the Year 2019の申請は8月1日までで、自身の活動を500字以内に纏めた文章の提出によってエントリーが可能であるとのことです。

 

参考ページ:

https://www.bva.co.uk/membership-and-benefits/young-vets/young-vet-of-the-year-award/


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