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British Veterinary Professionals for Ukraine.~混迷を極めるウクライナを支援するイギリスの獣医師~

投稿者:武井 昭紘

2月24日以降、ロシアの軍事行動によって、ウクライナには大きな被害が生れ続けている。多くの人々が傷付き、命を落としているのだ。無論、戦争を知らない、そして戦闘訓練を受けていない獣医師に出来ることは無い。現地に赴いても、自らが攻撃を受け、二次被害の原因を作り兼ねない。戦況を見守ることしかできない—–。

 

いや、果たして本当に「そう」であろうか。

傷ついた人々が居るならば、手当をするべきである。つまり、緊急薬、包帯、止血帯、抗生物質、外科用インプラントなどの医療物資が大量に必要なのだ。そして、動物病院には、その物資がある。それらをウクライナに送れば良いのだ。

 

王立動物虐待防止協会(Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals、RSPCA)に所属する、ウクライナ出身の獣医師がFacebookに「British Veterinary Professionals for Ukraine.」というプライベートページを開設した。混迷を極めるウクライナ情勢をサポートする獣医師を、イギリス国内で集めるためのページである。『今ウクライナで求められているトラネキサム酸、様々な抗生物質などの物資は、動物病院にあると気が付いた。』彼女は、こう述べる。

既に、王立獣医科大学、ブリストル大学、ノッティンガム大学、サリー大学が、物資輸送の起点となるハブに名乗りを上げた。そして、ページ開設から数日で、1000名のメンバーが集結した。「ウクライナに医療物資を届ける」目標は、近々で達成されるであろう。ロシアとウクライナの紛争は、いつ集結するか分からない。「British Veterinary Professionals for Ukraine.」をモデルにして、終わりの見えない悲劇に、世界各地の獣医師が出来ることを検討し、実行・協力し続けることを期待している。

各大学では、寄付も受け付けているとのことです。

 

参考ページ:

www.vettimes.co.uk/news/uk-veterinary-profession-mobilises-to-send-life-saving-medical-supplies-to-ukraine/


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