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兵庫 国内初「どうぶつ弁護団」弁護士や獣医師の取り組み

投稿者:AsaT

淀川の河川敷で見つかった猫の「まるちゃん」は、2021年に針金で下半身を縛りつけられる虐待に遭い、動物病院で治療を受けた。これをきっかけに2022年、兵庫県で「どうぶつ弁護団」が発足した。

警察庁によると、2021年の動物虐待の検挙数は過去最多で、「声なき動物を護りたい」という思いから「どうぶつ弁護団」が立ち上がった。法律で告発する弁護士と動物を診察する獣医師がタッグを組み、動物の虐待事案を独自で調査、報酬なしで、刑事告発をする、全国初の団体だ。

記事によると、淀川の河川敷でまるちゃんは下半身を硬い針金できつく縛られ、さらに、逃げられないよう木にくくりつけられていた。ボランティアとの協力で保護したまるちゃんが運ばれた動物病院(大阪・池田市)で、担当したのは獣医師の水野先生だった。

ここがワイヤーが巻かれ、何度も手術をした。時間が結構経過をしていたので、どんどんどんどんワイヤーが体に食い込んで、肉も切れ、その状態で治ろうとして、肉が取り巻いている形だったという。 傷を診るなり、何者かによる虐待であると確信したという。まるちゃんは今も軟らかい食べ物しか食べられず、後遺症が残る。

「どうぶつ弁護団」の発案者の細川弁護士は、相続や離婚問題に加えて、20年前から動物の虐待事案を扱ってきた。尼崎の猫が踏まれてというのが最初の事件で、目撃者の代理人として告発をして、最後は罰金になったという。

神戸市獣医師会の会長、中島先生も弁護団の一員だ。儒医として虐待と思われるものを診療することがある。しかし、なかなか訴えるとなると根性がいる。

今までは、所有者も(虐待を)やった人も不明で、どうやって告発するのかという感じだったが、中島弁護士みたいな集団が出てきて、警察の雰囲気も変わり、告発状を受理すると、世の中が変わってきた。いたずらしていたやつらは、気楽な罪のつもりでいたらえらいことになるぞ。と話す。

動物虐待事案に力を入れた理由は、1997年、当時14歳の少年が小学生5人を殺傷して逮捕された神戸連続児童殺傷事件だという。 3月1日に17歳の高校生が埼玉県の中学校に侵入し、教員を切りつけ逮捕された事件で、警察に対し、猫を傷つけ放置したことが背景にある。

どうぶつ弁護団 中島獣医師は、「こういったものにふたをしてしまうわけにはいかないよね、われわれが持っている職務を生かして、犯罪は犯罪でね、厳しく罰して。動物も動物でいい迷惑だけど、そこで止まっている段階で、何とかそれ以上に発展しないようにというのが願いなんです」と話している。

どうぶつ弁護団 発案者 細川弁護士は、「罠を仕掛けた時点で虐待という持っていき方で今回しているんですけども。殺傷罪です、わざと傷つけたという、傷つけようと思って傷つけたという理屈・犯罪でいく」とし、3月9日、「どうぶつ弁護団」の姿は、大阪府東淀川警察署にありました。動物愛護法違反の罪で、容疑者不明のまま、刑事告発した。

まるちゃんは、必要だった手術をすべて終えた。後遺症はあるが、おやつをもらって元気な様子だ。 現在、家族の一員として迎え入れてくれる里親を探しているそうだ。

被疑者がよく分からないとか、時間が経っているとか、あえてこういうものを取り上げることは、かなり意味がある。猫一匹がケガしただけじゃないかと言うふうに思われるかもしれないけど、それを弁護士や獣医師が真面目に議論して、一つの告発という形で警察に持っていって受理するのは、大事なことかと思っています。


https://www.fnn.jp/articles/-/502199

<2023/03/25 FN Nプライムオンライン>

兵庫 国内初「どうぶつ弁護団」弁護士や獣医師の取り組み(写真と記事は関係ありません)

 

 

 

 

 

 

 

 


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