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ペットとの旅行に広がる選択肢 愛犬と一緒に専用バスや航空便

投稿者:AsaT

愛犬と利用できる飲食店や宿泊施設が増えるなか、課題は移動手段だ。これまではマイカーに頼らざるを得ない面があったが、「愛犬ファースト」で開発された専用バスでの観光地めぐりや、同乗可能な航空便も広がりをみせている。

記事によると、観光バス会社「B・I・G」(東京都葛飾区)は「犬ファースト」のバスを開発。座席数を半分に抑えてスペースを広く確保するとともに、犬が通路に出ていくのを防ぐため、ロールスクリーンで席を仕切ることもできる。

10月下旬、バスの車窓から夜景を見つめるのは、トイプードルのむぎ。飼い主である埼玉県草加市の会社員、齋藤みな子さん(35)の膝の上で、うれしそうにしている。齋藤さんは「これまでむぎとの旅行はマイカーだったが、道も分からないし駐車料金もかかる。バスなら便利」と話す。

実証事業として12月25日までB・I・Gとともにこのバスを共同運行しているホテル「inumo芝公園」(東京都港区)は、リードを付ければ館内のどこでも犬連れで過ごせるなど、都心では珍しい「ドッグフレンドリー」なサービスが売りだ。しかし宿泊客に好評な一方で、課題も感じていたという。運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌの当者は「ペットとの旅行には移動手段の面でハードルがある。その負担を少しでも軽減し、ペットツーリズム活性化の一助になれば」と狙いを説明する。

長距離の旅行を楽しみたい人には、航空機にも同様にペットを同伴できるサービスが広がりつつある。 中堅航空会社の「スターフライヤー」(北九州市)は機内にペットを同伴できるサービスを、来年1月15日から国内線全路線全便に拡大。これまでは羽田―北九州便だけだったが、広報担当者は「観光や帰省の際に利用されたお客さまから、ほかの路線にも拡大してほしいとの声があった」と話す。

同伴できるのは指定のケージに入る小型の犬か猫で、料金は1匹5万円。ケージは原則最後列の窓側の席に固定し、隣に飼い主が座る。同社によると、医師や獣医師の指導のもと、においやアレルギー対策も実施。座席にはカバーをかけ、飛行機を降りた後は、重点的に清掃を実施するという。

観光地の側でも、こうした動きに期待を寄せる。長野県の軽井沢や静岡の伊豆高原をはじめ、地方ではペット同伴OKの店や施設も目立つ。ペットツーリズムで地域を盛り上げようとする観光地も増えてきたが、移動手段の確立という課題を抱えているからだ。

B・I・Gは愛犬と参加できる首都圏の日帰りツアーを行っているが、地方のニーズも高いという。このため来年は特別バスの台数を増やし、静岡や関西エリアへの進出も検討している。

同社広報企画室長の高崎翼さんは「愛犬と一緒に旅行したいというニーズは高いが、バスやタクシー、電車ではケージの利用が求められ、大型犬は難しい。その意味で専用の観光バスは便利だが、駐車できる場所に限りがある。将来的には行政を巻き込んで整備が進んでほしい」と話している。


https://www.sankei.com/article/20231222-NQYVILQN4REG7CL5OLWH3VDR4E/

<2024/12/22  産経新聞>

ペットとの旅行に広がる選択肢 愛犬と一緒に専用バスや航空便(写真と記事は関係ありません)

 


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