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低血糖に肝不全、時に犬を死へと誘うキシリトールを含む食品に注意を促すツイート

投稿者:武井 昭紘

いわゆる砂糖と比べてカロリーが3分の2であることがそうさせるのか、キシリトールはヒトが摂取する食品や医薬品に良く使われている。シュガーレスのガム、ブレスケア商品は勿論のこと、ピーナッツバター、ドリンクパウダー、プリン、ケチャップ、パンケーキシロップ、バーベキューソースなどに含まれているのだ。だからこそ気を付けなければならない。ヒトの傍らに居る犬たちが、それらを口にしないことを。なぜならば、彼らにとって、それらは毒物と言って過言ではないからである。

先月8月16日、アメリカ獣医師会は、あるオンライン記事を引用してツイートをした。その内容は、犬のキシリトール中毒。彼らがキシリトールを摂取すると、10~60分でインスリンが過剰に分泌されて低血糖を起こす。そして、嘔吐、元気消失、歩行困難、発作、昏睡が後に続き、摂取量次第では肝不全も生じてしまう。同記事は、キシリトールの危険性をありありと述べている。これを受け、アメリカ獣医師会は、この記事を基に前述した食品の取り扱いに注意を促す。また、重症となれば最終的に死が待っていると訴える。

上記のことから、キシリトールを含む食品は犬にとって危険なのは明白だ。列挙した症状をみれば、該当する食品は犬に与えてはいけないことが分かるだろう。仮に彼らがその食品を好きだとしても、命を危険に曝してまで食べさせる必要がないことは理解できるだろう。どうか細心の注意を払って、愛犬とキシリトールの接触を避けて欲しい。ヒト用の食品を愛犬に与える時は原材料をチェックして欲しい。そして、万が一彼らがキシリトールを含む食品を口にしてしまった場合は、躊躇わず動物病院を訪れて頂けると有難い。

今回紹介した記事には、アメリカにて大規模な動物病院の運営を行うVCAグループが発表している犬のキシリトール中毒の経過についても記載されております。それによると、臨床症状が現れる前に治療を受けた犬や低血糖のみを発症した犬の予後は良好であるとのことです。

 

twitter.com/AVMAvets/status/1691496281808756736


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