ニュース

子供達に命の素晴らしさを伝えたい 動物園を支える女性獣医師

投稿者:AsaT

福岡県の森公園(北九州市小倉北区到津)に勤務する二井綾子先生は、園専属の獣医師だ。公園の休園日はいつもより予定を詰めて、普段出来ない治療などを行う。

記事によると、二井綾子先生は大学卒業後、獣医師免許を取得。犬や猫を診る動物病院に勤務し、2019年に到津の森にやってきた。一般的な獣医師は「治療」に専念するが、動物園では餌やりやおりの中の掃除などの「飼育」も含めて対応する。

「森」をイメージしてつくられた園内は総面積約11ヘクタールもあり、移動も一苦労で息を切らしながらの移動になる。二井先生は、雑木林をかき分けながら最短距離で動物の元へと向かう。

「私も犬猫の病院でずっと勤務していたので、(犬や猫は)触れて痛みが分かる。皮膚とかもしっかり見られたり、状態も把握できたりする。猛獣は基本的に触れないので、触らずして病気を見つけたりとか、予防していくというのが一番大事」「健康状態を把握するため、「飼育」も獣医師の重要な仕事」と話す。

ライオンに不妊治療を施すこともある。初めての不妊治療で緊張気味のライオン(ライちゃん)に餌あげて気を逸らし、注射を打つという作戦だが、なかなかいうことを聞いてはくれないハプニングもあるそうだ。

午前中は時間に追われ、昼食は手作り弁当をデスクで食べながら、午後の準備も行う。午後はプレーリードッグのレタスくんが、食事の際にエサが気管に入ってしまい、緊急手術を受ける。麻酔をかけて手術が始まると、病状は二井先生の予想以上に深刻であることが分かった。

今後のさらなる手術も視野に入れなければならないが、度重なる手術はレタスくんに多大な負担がかかる。このまま同じ処置をしていると、ストレスがかかりすぎて、今度は食べなくなって命を落とす危険性が考えられたので、あえてリスクもある処置を選択を迫られる。

再手術をすれば、レタスくんはストレスで死んでしまうかもしれない。レタスくんの繊細な性格も踏まえて、二井先生は「きょうで処置を終わらせる」という大がかりな手術の決断を下した。場面場面で常に難しい選択が迫られる中、1時間に及ぶ大がかりな手術は無事終了し、レタスくんも麻酔から無事に目を覚ました足を動かした。

二井先生は、町の犬猫病院でもすごくやりがいがあったが、唯一欠けていたのが(子どもたちへの教育)だったという。「動物が好きだから、動物を飼ってて、心配だから(動物病院に)連れてきてくれる。でも、全然動物を飼ったことない子どもとか、そんな興味がない子ども、命の素晴らしさに気づいてない子どもには、(私から)伝えられる窓口が何にもなかったんですよ。「動物ってこんなに素晴らしいんだよ」って教えられるところは、こういうところなんじゃないかなと思ってたので」と話す。

二井先生は子供達へ命の大切さを伝えるために、今日も園内を汗だくになりながら作業や治療をされていることでしょう。

忙しい休園日から一夜明け、開園した到津の森公園。園内は多くの子どもたちでにぎわいを見せていた。
動物園専属の獣医師・二井先生は、きょうも「命の素晴らしさ」を伝える動物園を陰で支えている。


https://www.fnn.jp/articles/-/409970?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedLink

<2022/09/07 FNNプライムオンライン>

子供達に命の素晴らしさを伝えたい 動物園を支える女性獣医師(写真と記事は関係ありません)

 

 

 

 

 

 

 

 


コメントする