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犬または猫由来のアレルゲンを除去する掃除方法に関する研究

投稿者:武井 昭紘

猫はもとより犬も室内で飼育されるようになった現代、彼らに対するアレルギーを発症した人々は大きな難題に直面している。愛するペットを諦めるか。それとも、アレルギーの症状を我慢ないしは治療するか。ペット(特に猫)を飼育する世帯が増えていく今日において、それは社会が克服するべき課題である。

冒頭のような背景の中、韓国の大学らは、洗浄や乾燥が主なアレルゲンとされている犬猫の毛を除去する力を持っているかについて着目し、その有用性を検証する研究を行った。なお、同研究では、犬猫にブラシをかけて被毛を、掃除機でホコリなどの空間のアレルゲンを集め、そこから抽出液を作製し、その液体を浸み込ませた生地を洗浄あるいは乾燥させた後に、犬猫のアレルゲン(Fel d l [cat]、Can f 1 [dog])の有無を解析している。すると、洗剤を用いて洗浄した場合のアレルゲン除去率99.99%以上であるのに対し、機械的な洗浄のみでは除去率が有意に低下することが判明したという。一方、乾燥はCan f 1の除去に有効で、Fel d lの除去には効果を示さなかったとのことである。

上記のことから、犬の被毛に対するアレルギーは乾燥でも対応できる可能性があると言える。一方、猫の被毛に対するアレルギーは洗剤を使って洗い流すことが大切だと考えられる。よって、愛犬・愛猫にアレルギー症状を出してしまうオーナーは本研究の結果を基に、洗浄と乾燥を上手く使い分けて頂けると幸いである。

洗剤による洗浄は、ホコリや髪の毛も99.99%以上除去しております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35879023/


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