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イルカの餌の研究 カツオに豊富な抗疲労成分「アンセリン」

投稿者:AsaT

鹿児島大学共同獣医学部の大和修教授(59)は、加工過程で出るカツオの未利用部分を、かごしま水族館(鹿児島市)と志布志湾海の駅イルカランド(串間市)のイルカの餌として与える研究に取り組んでいることが分かった。

記事によると、大和教授は回遊魚に含まれる抗疲労成分のアンセリンなどに注目。カツオに豊富に含まれており、加工の過程で廃棄される腹皮の一部を枕崎市漁協から提供してもらっているそうです。

かごしま水族館とイルカランドが与える餌は主にサバだが、2021年5月から約1カ月間、10%をカツオにした。血液検査で健康状態が良くなっていることが明らかになり、今年9月に日本獣医臨床病理学会で発表しました。今も5%は、同漁協から低価格で購入したカツオを与え続け、データを集めています。

かごしま水族館の獣医師大塚美加さん(51)によると、イルカは全身が筋肉質。「アンセリンは筋肉のダメージを和らげる。損傷疑いのあった個体が早く回復した」と手応えを感じています。イルカランドの佐藤晃幸館長(35)は「肝機能が改善し、ショーの後半も疲れにくくなった」と実感する。両施設ともカツオ導入後に大きな病気や死亡例はないと話しています。

大和教授は「飼育下のイルカを心身ともに健康にしたい」という思いから研究を始めたという。「取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)や地域の活性化にもつながる。まずは鹿児島でモデルを作り、全国や世界に展開したい」と意気込んだ。


https://373news.com/_news/storyid/163610/

<2022/09/30 南日本新聞>

イルカの餌の研究 カツオに豊富な抗疲労成分「アンセリン」(photoAC)

 


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