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2009年におけるインフエンザウイルスの世界的流行の裏で感染していた犬猫たち

投稿者:武井 昭紘

感染者は、44,351,506名。
感染が原因で亡くなった方は、1,171,255名。
昨年末に発見された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、未だに猛威を振るっている。また、その勢いはヒトのみならず、犬や猫といったコンパニオンアニマルにまで及んでいるのだ。そして、このような事態を見るにつけ、ふと疑問に思う。SARS-CoV-2ほどに、ヒトで起きたパンデミックがペットたちに影響したことは、過去にあったのだろうか—–。

 

そのような中、ユトレヒト大学は、2009年に流行したA型インフルエンザウイルス(Influenza A virus、IAV、H1N1)に着目し、血清サンプルが保存されている犬および猫を対象にして、抗IAV抗体の有無を調べる研究を行った。すると、流行以前に採取されたサンプルに比較して、流行後に採取されたサンプルでは、H1に対する抗体を多く保有していることが判明したとのことである。

 

これを受け、同大学は、犬猫にもIAVが蔓延していたと結論付けた。加えて、今後、彼らの体内で、ズーノーシスを起こす新たなウイルスが誕生するかも知れないとも訴え掛ける。果たして、その可能性とは、どれ程なのだろうか。コロナ禍の現在、IAVの進化にも注意を払う必要があるようである。

ヒトから動物への感染は頻繁に起きていないとされておりますが、犬猫におけるSARS-CoV-2に対する抗体の保有率を調べてみると、IAVのように「蔓延」しているという結果が出てくるのかも知れません。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32878956/


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