先月も北海道でダニ媒介脳炎の患者に関する報道が出たばかりのことからも明らかで、世界各地にてマダニが運ぶ感染症の発生が後を絶たない。そのため、疫学のアップデート(ドイツ、イギリス)、助成金による研究支援(アメリカケネルクラブ)、院内遺伝子検査キット(イスラエル)やライム病ワクチン(アメリカ)の製品化などが進み、被害の拡大を防ごうとする動きが、近年、増えつつあり、注視すべきポイントとなっている。
これらに追随するかのように、カリフォルニアに拠点を置くAbaxis社が、ダニや蚊によって媒介される病気(節足動物媒介感染症)の迅速診断をサポートするキットFLEX4 Rapid Testをリリースした。なお、同製品は、4属7種の病原体を、僅か2滴の血液で10分以内に検出できる高い利便性を誇り、室温で1年間保存できる安定性も併せ持つ。
上記のことから、個々に研究・臨床応用された多様な節足動物媒介感染症の検査法を一つに纏めた院内診断キットが、将来的に大勢を占めるようになるのかも知れない。
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