イギリス獣医師会(BVA)が過去にツイートで主張した内容によると、顔が丸い、いわゆる短頭種のウサギには歯のトラブルが付き纏うという。また、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)の研究によると、垂れ耳のウサギは耳のトラブルに見舞われやすいとのことだ。そのため、これらの特徴を持ったウサギの福祉を考えると、彼らの繁殖・流通を制限するべきだと言われているのである。とはいえ、この見解に全ての専門家が賛同している訳ではない。加えて、見解を裏付ける研究が数え切れない程に発表されている訳でもないのだ。果たして、真偽はどうなっているのだろうか。反証する研究はあるのだろうか。
冒頭のような背景の中、RVCは、ウサギのショーやブリーダーに協力を仰ぎ、様々な品種の歯の状態を目視で確認する研究を行った。すると、49品種435匹のウサギのデータが集積され、以下に示す事項が明らかになったという。
◆ウサギの頭および耳の形状と歯のトラブルの関連性◆
・約68%のウサギでは切歯に異常が無かった
・約55%のウサギでは臼歯に異常が無かった
・短頭種や垂れ耳のウサギで取り分け歯のトラブルが多いという根拠は得られなかった
・長頭種の前臼歯と後臼歯の高さに段差が認められた
・オスでは切歯の咬合に不正が見付かる可能性が高かった
・メスでは第1前臼歯が長い可能性が高かった
・しかしこれらの所見の臨床的な意義は不明だった
上記のことから、短頭種や垂れ耳といった顔の特徴は歯のトラブルと関連していないことが窺える。よって、今後、歯のトラブルを起こすリスクファクターを特定する研究が更に実施され、ウサギの予防歯科が進化を遂げることを期待している。

ウサギの体のサイズも歯のトラブルと関連していないようです。
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