イギリスでは短頭種が人気である。特にフレンチ・ブルドッグは、高い人気を誇るラブラドール・レトリバーを追い越すかの如く、2018年に非常に人気のある犬種となった。その勢いは、過去10年間で登録件数が300%アップする程だ。しかし、彼らは様々な病気になりやすい。言わば「不健康な」犬種が人気になって、盛んに繁殖されているのである。これは、動物福祉の観点から、非常に深刻な問題だ。
そこで、イギリス獣医師会(British Veterinary Association、BVA)は、短頭種の健康を願い、彼らの福祉を向上させることを目的として、あるハッシュタグを伴ったSNSへの投稿を訴え掛けている。
「#BreedtoBreathe」。
同会は、このハッシュタグをキッカケに、短頭種を広告に使用している、あるいは、短頭種のマーケティングを行っている企業に対して、それを辞めるように依頼するとともに、健康問題を抱えている短頭種の実状(獣医師の診察結果やオーナーが心配する症状など)を広く一般に伝えることを試みているという。
果たして、#BreedtoBreatheは、「不健康な」短頭種の人気に歯止めをかけ、「健康な」短頭種の繁殖を後押しすることは出来るのか。今後の動向に注視したい。そして、健やかに、且つ、幸せに日常生活を送る短頭種が増えていくことを願っている。
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