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#BreedtoBreathe~健康問題を多く抱える短頭種の福祉を向上するためのハッシュタグ~

投稿者:武井 昭紘

イギリスでは短頭種が人気である。特にフレンチ・ブルドッグは、高い人気を誇るラブラドール・レトリバーを追い越すかの如く、2018年に非常に人気のある犬種となった。その勢いは、過去10年間で登録件数が300%アップする程だ。しかし、彼らは様々な病気になりやすい。言わば「不健康な」犬種が人気になって、盛んに繁殖されているのである。これは、動物福祉の観点から、非常に深刻な問題だ。

 

そこで、イギリス獣医師会(British Veterinary Association、BVA)は、短頭種の健康を願い、彼らの福祉を向上させることを目的として、あるハッシュタグを伴ったSNSへの投稿を訴え掛けている。

「#BreedtoBreathe」。

同会は、このハッシュタグをキッカケに、短頭種を広告に使用している、あるいは、短頭種のマーケティングを行っている企業に対して、それを辞めるように依頼するとともに、健康問題を抱えている短頭種の実状(獣医師の診察結果やオーナーが心配する症状など)を広く一般に伝えることを試みているという。

 

果たして、#BreedtoBreatheは、「不健康な」短頭種の人気に歯止めをかけ、「健康な」短頭種の繁殖を後押しすることは出来るのか。今後の動向に注視したい。そして、健やかに、且つ、幸せに日常生活を送る短頭種が増えていくことを願っている。

ある調査(Voice of the Veterinary Profession、2017年)では、動物病院を訪れる短頭種の56%が要治療の健康問題を抱えていると獣医師は訴えるも、それを認識できたオーナーは10%に留まることも明らかになっております。

 

参考ページ:

https://www.bva.co.uk/news-and-blog/blog-article/breedtobreathe-10-point-plan-for-veterinary-practices/


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