『ペットは家族の一員である。』
このような想いは、一次診療を担う動物病院にて獣医師として勤務していると、オーナーから直接言葉で伝えられなくとも、多くの先生方が痛感しているものと思う。また、推察とはなるが、おそらくは、生活を共にし、酸いも甘いも一緒に経験したペット(家族)と最期まで添い遂げたいと考えているオーナーも少なくないのではないだろうか。しかし、現代社会において、最期の最期、つまり、お墓までも共有してペット(家族)とともに眠ることは、法律で明文化されていないこともあり、ごく一般的な文化として定着していないことが実状である—–。
そのような背景の中、ニューヨーク州は、ペットとヒトを同じ墓地に埋葬することを認める法律を制定することを発表した。なお、それによると、非営利組織が運営する墓地、そして、「火葬」したペットに限り、この法律を適応するとのことだ。
同州は、述べる。
『ペットを愛して止まないヒトの最期の願いを尊重する』と。
果たして、これを契機に、前述した概念と法整備は、州を越えて、国を越えて広がりを見せるか。世界中で「ペットと添い遂げること」を希望している数多の人々のために、各国政府・自治体が、ペットライフと終活について真剣に悩んで考え、一定の答えを出していくことを期待している。
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