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FIPの発症によって予後不良と判定され安楽死となった子猫を襲った真の病原体

投稿者:武井 昭紘

ある保護施設で暮らす生後7週の子猫が、アメリカの動物病院を訪れた。彼女は重篤な状態で、体重減少、活動性の低下、成長不良に神経症状も抱えていた。そのため、一番に疑われたものはFIPであった。また、門脈体循環シャントの可能性も否めなかった。果たして、彼女の身に一体何が起こったのだろうか。

残念ながら、治療で回復する見込みはなく、予後不良と判定された。安楽死の処置が行われ、剖検による原因追究が始まった。予想通りと言うべきか、猫コロナウイルスが検出された。しかし一方で、脳の病理組織検査で事態が一変した。彼女は、播種性の壊死性髄膜脳炎を発症していたのだ。加えて、その病変部にはトキソプラズマのブラッティゾイトとタキゾイトが存在していることも判明した。FIPではなく、実際はトキソプラズマ感染症であった。

論文を発表したアメリカの大学らは、成長不良や神経症状は同感染症が原因だと述べる。また、生前診断の難しさも併せて訴える。万が一、同様の病態を持つ猫に遭遇した場合は、そしてFIPと診断し切れない際は、トキソプラズマなど他の感染症を鑑別リストに追加することをお薦めする。

PCRとシーケンスによっても、トキソプラズマの存在が確認されております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39855861/


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