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ニューヨーク市内で新たに発見された犬の致死性ウイルス感染症

投稿者:武井 昭紘

犬の「主要な」ウイルス性疾患は、一般的に流通している狂犬病ワクチンおよび混合ワクチンで、感染防御をすることができるが、将来的に、未知のウイルスが犬に致死的経過を辿る感染症を起こす可能性は否定できない。近年では、海外で、犬にもインフルエンザウイルスが感染すること(CIV感染症)が確認されており、斃死症例も報告されているため、CIVワクチンが製品化されている。これ加えて、今年の7月、カリフォルニア大学とIDEXXラボラトリーズ社が、犬の新しいウイルス感染症を発表したので紹介したいと思う(その経緯は、以下の通りである)。

新しいウイルスの発見に至るキッカケは、ニューヨーク市で2匹のダックスフンドを飼育していた家庭に迎えられたラブラドール・レトリーバーの子犬が呼吸器症状で斃死したことである(2015年)。次に、同居犬のダックスフンド2匹にも呼吸器症状が認められ、1匹は致死的経過を辿ってしまい、残りの1匹も重度の肺炎と診断されこと受けて安楽死の処置が行われた。

上記のダックスフンド2例から採取された検体は、IDEXX社の検査で分析されたが、既存の病原体の存在を裏付ける証拠は得られなかった。そこで、ランダムRT-PCRおよびNexteraキット(DNA配列解析サービス)を用いて未知の病原体の検出が試みられた結果、呼吸器の分泌物および肺組織から犬ポリオーマウイルス1(Canis familiaris polyomavirus 1、DogPyV-1)という新種を見出すこととなった。

上記のことから、今後、DogPyV-1が流行するようなことがあれば、ワクチン開発の必要性が高まることが容易に予測できる。よって、世界各地でDogPyV-1感染症が問題となる前に、ワクチンの製品化に向けた研究が進展することに期待したい。

あ

DogPyV-1の感染源やベクターの存在を調査することも、予防医療を確率する上で、非常に重要となるのではないでしょうか。

 

参考ページ:

http://genomea.asm.org/content/5/29/e00615-17.full


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