サービス業には、必ず、サービスの提供者(事業所スタッフ)と享受者(お客様)がおり、その間には、顧客満足度(カスタマーサティスファクション、CS)が発生する。例えば、今年の飲食業界では、リンガーハットがCS1位に輝いたことが発表されている(リンク先の11ページ目をご参照下さい)。ただし、どんなに高度なサービスを用意したとしてもCSが満点(100点)になることは非常に困難であり、CSを上げる手段を考案するとともに、一定のサービスに対するCSの「低下を予防する」対策を講じることも重要である。
そこで、カリフォルニア大学は、同一のサービスにおけるペットオーナーのCSが低下しにくい対策・状況に関する検証を行った。同大学の発表では、院内で聴こえてくるクラシック音楽とCSの関連に着目したとのことで、ペットオーナーを以下の3群に分けて、動物病院内での様子について観察を実施するとともに、ペットオーナー自身による愛犬の不安レベルの判定も依頼した。
<CS調査でのグループ分け>
①アレンジされたクラシックを聴いてもらう
②音源の編集をしない(オリジナルの)クラシックを聴いてもらう
③院内で音楽を流さない
すると、③に比較して、②のペットオーナーのCSが有意に高いことが明らかとなった。加えて、本研究では、興味深いことに、待合室にいる時よりも、ペットとオーナーが診察室にいる時の方が、不安レベルを低く評価することが判明している。
上記のことから、CSを低下させない(ペットオーナーが察知する犬の不安感を和らげる)対策として、「オリジナル音源のクラシックが流れた診察室」に居てもらうことが効果的であると考えられる。つまり、検査や会計(診療費の計算)などに時間を要する際において、診察室に空きがある場合では、ペットオーナーと愛犬の「待機場所をどこにするか」について意識をして対応することが望ましいかも知れない。

紹介した研究のように、CSを低下させない対応策を実行し続けることが、日々の診療業務の中で、CSを上げるチャンスを得る機会に巡り合うことを増やすのではないかと思います。
参考ページ:
http://avmajournals.avma.org/doi/abs/10.2460/javma.251.2.195


