病気を抱える猫のオーナーには、悩ましいイベントが控えている。それは、投薬だ。病気が判明し治療法が分かったとしても、獣医師の指示通り投薬ができるのかは別の問題なのである。果たして、オーナーらは投薬指示を遵守できているのだろうか。
冒頭のような背景の中、ニュージーランドおよびカナダの大学らは、約1年6ヶ月(2019 年 1 月 9 日〜2020 年 7 月 18 日)において、獣医師から投薬指示を受けた猫のオーナーに遵守状況を訊ねる研究を行った。すると、60件以上の回答を得て、以下に示す事項が明らかなったという。
◆投薬指示を受けた猫のオーナーの遵守状況◆
・39%のオーナーが遵守できなかったと回答した
・25%のオーナーは投薬が困難だと感じていた
・その理由で最も多いものは猫の抵抗であった
・また抗生剤の経口投与は指示を遵守できなくなることと有意に関連していた
・ペットの飼育経験が少ないオーナーは遵守できなくなる可能性が低かった
上記のことから、猫の行動、薬剤の種類、飼育経験によって、投薬指示の遵守状況が変化することが窺える。よって、遵守できなくなる可能性が高い条件に該当する診察では、投薬方法についてオーナーと充分に話し合う必要があると思われる。

「オーナーが経験する自宅における猫への投薬に関するオンラインアンケート」という記事もご参照下さい。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39797547/


