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先天性横隔膜ヘルニアが発覚した子猫の横隔膜の整復に使用したブタの腸粘膜下組織

投稿者:武井 昭紘

まだ不妊手術を受けていない子猫が先天性の横隔膜ヘルニアを抱えていることが発覚した。外科手術にてヘルニアを整復する必要がある。問題は手段である。どうのように修復するか。一つの選択肢が浮かぶ。異種ではあるが、ヒトの臓器移植で脚光を浴びるブタ。彼らの臓器・組織を使用することが検討された。ヘルニアの整復に用いたのは、小腸の粘膜下組織。粘膜を除いた4層の構造物を二つ折りにして8層。これを横隔膜の欠損部に宛がう。果たして、成功するのだろうか。

手術から12週後。X線検査にて良好な所見が得られた。また、不妊手術の際に目視で状態が確認された。移植片の中央部は半透明の薄い膜となり、周囲の組織に馴染んでいるようであった。

症例を発表したカナダのプリンス・エドワード・アイランド大学は、ヘルニア孔(欠損部)が大きかった場合において、それを補う手段を検討する必要があると述べる。また、本症例では不妊手術であったが、修復された横隔膜の機能を再評価する機会を設けることが重要だと訴える。もしも仮に、病態が類似した子猫に遭遇した場合は、ブタの腸粘膜下組織も含めて、どのように修復するか慎重に検討して頂けると幸いである。

同大学は、横隔膜ヘルニアの診断において、連続して胸部レントゲン画像を撮影する手法を薦めております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39355692/


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