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同居動物が亡くなった猫の悲しみに関する研究

投稿者:武井 昭紘

欧米の大学らの研究によると、同居犬を亡くした犬の活動性や食欲は低下し、睡眠時間は長くなり、恐怖の感情を示すことが増えるという。また、これらの変化は、オーナーの感情と連動していることが示唆されたとのことである。そこで、疑問が浮かぶ。犬と肩を並べて飼育頭数の多い猫にも同様の変化は現れるのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、オークランド大学は、同居動物を亡くした猫の様子をオーナーから聴き取る研究を行った。すると、412名のオーナーから452匹の猫のデータが集積され、以下に示す事項が明らかになったという。

◆同居動物が亡くなった猫の悲しみ◆
・1日の活動時間は「残された猫が悲しんでいる」と思われる変化に関する回答と関連していた
・同居動物との親密度が高い猫ほど遊びや睡眠の時間、食餌量が減少した
・亡くなった動物との同居期間が長い猫ほど注目を集める行動の頻度が増えた
・猫への愛着が強いオーナーほど注目を集める行動の増加を訴える可能性が高かった
・猫への愛着が弱いオーナーは「残された猫が悲しんで様子が変化している」と回答する可能性が低かった
・悲しみが強いオーナーほど残された猫の睡眠時間、一人で過ごす時間、隠れる時間が増えたと回答した

 

上記のことから、同居動物を亡くした猫の中には悲しんでいると思われる変化を示す個体が存在していることが窺える。一方で、その悲しみに伴う変化は、オーナーの猫への愛着度に左右されることも分かる。よって、今後、猫が実際に悲しんでいるのか、あるいは、オーナーの悲しみが猫に影響を及ぼしているのかを判別する研究が進み、猫の感情・行動に対する理解が深まることを期待している。

研究を発表した大学は、悲しんでいるオーナーが猫を擬人化して、残されたこの子も悲しんでいると思っているのではないかと述べています。

 

参考ページ:

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S016815912400203X


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