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動物病院に勤務するスタッフが使用する携帯型の電子機器の細菌汚染を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

日々、様々なペットの感染症と向き合う獣医師が携帯型の電子機器を使用している姿を見て、思うことがある。あの機器には、感染症の原因となる病原体が付着していないのだろうか。そして、もし付着しているならば、定期的な消毒を心掛ける必要があるのではないだろうか。

 

そのような背景の中、ブリストル大学の研究を見付けた。それによると、動物病院に勤務するスタッフが使用している携帯型の電子機器45台以上を対象にして、その細菌汚染の状況、具体的にはブドウ球菌の有無・起源・特徴を調べる研究を行ったという。すると、以下に示す事項が明らかになったとのことである。

◆動物病院スタッフが使う電子機器の細菌汚染◆
・85%のスタッフが院内で機器を使用していた
・40%を超えるスタッフが機器の清掃をしたことがなかった
・約70%の機器からブドウ球菌が検出された
・検出された菌の37%がバンコマイシン耐性、2%がオキサシリン耐性であった

 

分離同定された菌種には犬の膿皮症を起こす「可能性」があるものが含まれているが、ヒトの皮膚表面に常在するものでもあるため、同大学は、これらの菌はスタッフ由来と結論付けている。では果たして、この機器に付着したブドウ球菌によって、ヒトは感染症に陥ることはあるのか。今後、デジタル化が進む現代において健康被害を防ぐ対策を考案するべく、その実態が調査されることに期待している。

検出された株が耐性菌であることを考慮すると、念のために、機器の定期的な消毒をすることが望ましいのかも知れません。

 

参考ページ:

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jsap.13289


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