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過去に気道症候群に対する外科手術を受けた短頭種の麻酔と合併症のリスクを調べた研究

投稿者:武井 昭紘

気道症候群を起こしやすい解剖学的特徴を有する短頭種は、他犬種と比べて、麻酔によって起きる合併症のリスクが高い。このように認識している獣医師は非常に多いだろう。では、少し視点を変える。気道症候群に対する外科治療を受けた短頭種になると、リスクはどのように変化するのだろうか。変わらないままなのか、あるいは、減少するのか。いや、もしろ増加してしまうのか。それを明らかにする研究が行われた。

なお、研究を発表したアメリカの獣医科大学らによると、鼻孔拡大術、軟口蓋切除術、喉頭嚢切除術など、気道症候群に対する外科治療を受けた短頭種に「2回目」の麻酔をかけ、論文に記された様々なチェック項目を観察したところ、合併症のリスクが約80%減少することが明らかになったとのことである。

上記のことから、気道症候群に対する外科治療は、将来罹患するかも知れない、麻酔処置が必要な疾患における合併症のリスクを軽減する効果を有していることが窺える。よって、あらゆる病気に罹りやすい短頭種の未来(麻酔を要する事態)を見据え、「術前」スコアリングシステムであるBRiskスコアの低い個体には、積極的に外科手術を適応することが望ましいものと思われる。

本研究では、麻酔中の徐脈や麻酔時間の延長が、リスクを上げる要因になっていることも判明しております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32955391/


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